« 更新 | トップページ | 切り取られた手帳-ep0(ゼロ) »

2008年5月22日 (木曜日)

切り取られた手帳Ⅲ

【”もうすぐ舞浜に着くわよ。ちゃんと準備しておいてね”】

「るるさん、舞浜駅が見てきましたよ。」

【えっ!? あぁ、うん、わかった。】

「るるさん、何やってるんですか?」

【ちょっとメールをね…】

「るるさんは、このエリアにZINがいると思います?」

【MAKIちゃんの推理が当たっていれば
 このエリアのどこかにZINくんがいるんじゃない?】

「私、あまり自信ないのに…
 羽田に行けば良かったかな…」

【そんな事ないよ。
 MAKIちゃんがこっちだと思ったんだから、いいんじゃない?】

「こんなトコまで連れてきちゃってすみません。
 るるさん、駅に着きましたよ。」

【早く降りましょう。】

「これから、どっちに?
 リゾートラインの乗り場って、どこにあるんですか?」

【改札を出たら左手の方。イクスピアリの方よ!】

 ー ピッ、ガシャン ー

【MAKIちゃん、どうしたの?】

「Suicaの残高足りないみたい…
 チャージしてくるので、ちょっと待ってもらっていいですか。」

【あそこで待ってるわ、早くね!】

「はい。」

【今の内にメールを…
 ”もうすぐ、モノレールに乗るよ” 送信っと!
 ・・・・・。
 (メール受信)
 ”わかりました。それに乗って1つ目の駅で降りてください。”
 1つ目の駅ね!】

「るるさん、お待たせしてすみません。
 こんな事でつまずいてたら、探偵失格ですよね。」

【探偵は依頼を受けてから、いろいろと準備するから
 今日のは、失敗の内には入んないんじゃない?】

「るるさんは、優しいですね。ZINとは大違い…」

【ZINくんは優しくないの?】

「普段から何か失敗するとすぐ、探偵なのにそんな失敗するな!って。」

【ZINくんは厳しいわね。 でもZINくんらしいかも!】

「るるさんって、ZINの事よく知ってるんですね。」

【そんな事ないよ。ただZINくんって単純でわかりやすいって言うか…
 それより、リゾートラインに乗りましょう!】
  
   ・
   ・
   ・

「こんな風になってるんだ~。 つり革がミッキー!」

【MAKIちゃんは、初めて乗るんだっけ?】

「はい。 るるさんは?」

【ZINくんと調査で乗った事があるの!
 私も結構ディズニー通だと思ってたんだけど、ZINくんには勝てなかったわ。】

「ZINの場合、ディズニー通というよりヲタクですけど…
 ディズニートリビアを耳にタコが出来るくらい聞かされてます。」

【ZINくんの事、心配?】

「えっ!? ZINですか?
 きっと事件に巻き込まれたとしても、1人で何とかしてると思います!
 ・・・で、無事に帰ってきて、自慢げに武勇伝を話すんです。
 だから、そんなに心配はしてません。」

【そーなって欲しいって、願いに聞こえるけど…】

「そんな事ないです。」

【さてMAKIちゃん、どこの駅で降りればいいと思う?】

「リゾートラインの駅って4つありますよね…」

【いつの間にチェックしたの?】

「リゾートラインの切符売り場で。」

【じゃあ、1つ目の駅は?】

「ディズニーランド前ですけど。」

【そっか・・・
 たしか、ディズニーランドが25周年なんだよね?】

「はい。」

【じゃあ、そこで降りましょう。】

「手帳の”ゲート前”って、改札口の事なんでしょうか?」

【そうじゃないかな?
 改札を出て、周辺を探してみるのもいいと思うよ。】

   ・
   ・
   ・

「やっとココまで来ましたね!」

【13:00にはまだちょっと早いけど、ZINくんを探してみましょうか?】

「ココにZINがいるんでしょうか?」

【さぁ~、私に聞かれてもわからないわ。】

 - ブルブルブルブル… ブルブルブルブル… -

【MAKIちゃんの携帯、ブルってない? 何か変な音聞こえるけど!】

「えっ!?
 私の携帯です! メールが着ました。」

 ”よくココがわかったな。 おめでとう!”

【誰から?】

「ム・カ・ツ・クぅ~~~。」

【MAKIちゃん?】

「よくココがわかったな!って、バカから。」

【そうなんだ。】

「ZIN!、そこに隠れてるのバレバレなんだけど!」

【私の役目はココまで。
 この先の筋書きはわからないから、あとは任せたわよ、ZINくん!】

「ZINっ!」

『もぉ~、何言ってるの、るるさん!
 上手い具合にMAKIの気を引いててくれないと!
 もっとこぉ~、ドラマチックに終わらせたかったのに!』

【詰めがあまいんじゃない?】

『えぇ~、俺のせい? そりゃないよ~。』

【メールでもうZINくんだって、バレてるわよ!】

『あっ! フリーメール使うの忘れた…』

【メールが着てからのMAKIちゃん、周りを見渡す速さは尋常じゃなかったわよ。
 あれじゃバレるわ、MAKIちゃんを甘く見てたわね。】

「るるさんもグルなんですか?」

【ごめんなさいね。 ZINくんに買収されちゃったんだ。】

『バレちゃったんならしょうがない。ちょっと待ってろ!』

「どこ行くの?」

【待ってればわかるわよ。】

「帰ってきた。」

『え~と…
 よくココがわかったな、名探偵MAKI!
 お前には、これをプレゼントしよう!』

「ディズニーランドのパスポート?」

【アドリブに弱いのね… 台詞棒読みじゃない…】

『調査も一段落したし、前から連れてってやるって、約束してたし…』

「ありがとう…」

【ZINくん! 何か忘れてない?】

『忘れてませんよ。MAKIの案内係、ありがとうございました。
 じゃあ、お約束のコレ!』

【やったぁ~! ディズニーランドのパスポートだぁ!】

『何か、子供みたいな喜び方しますね…』

【バレないように、気ぃ使って誘導してきたから疲れたわよ。】

「るるさんは、最初っから知ってたんですか?」

【うん。】

「朝、電話を掛けてきたのも?」

【ZINくんに頼まれて!】

「そっかぁ~、るるさんが私に電話してくるのなんて滅多に無いから
 逆にZINに何かあったのかと心配しちゃったけど…」

【今日、誕生日だからお願いしますって、ZINくんにね!】

『失敗するなら、こんな計画立てずに普通に遊びにくれば良かったよ。
 おまえ、前から推理ドラマみたいな調査がしたいって言ってたから…』

【あんまり時間が掛からないように
 ちょっとした推理問題を解いて辿り着くように、2人で考えたのよ!
 西村京太郎ぽかったでしょ!】

「るるさん、ありがとうございます。」

『俺には?』

「ZIN… 今日は誰の誕生日?」

『MAKIの…。 違うの?』

「何年も一緒にいるのに覚えてないの?」

『だって、探偵業法用の従業員名簿に今日が誕生日だって…』

「バカね! 女がホントの生年月日書くわけないでしょ!」

【MAKIちゃん… それはマズイわよ…】

『お前は、法的な名簿にサバ読んで書いたのか?』

「私の誕生日は夏よ!」

【日にちまで誤魔化す意味がわからない…
 普通は年だけしょ。
 潜入調査の履歴書じゃないんだから…】

「女の誕生日を忘れるなんて、最低っ!
 走ってファストパス取ってきなさいよ!」

【何か疲れがドッと出てきたわ…】

『今日の俺の努力は? ねえ、るるさん!』

【はいっ、私のパスポート!】

『何コレ? えっ、るるさんまで…』

「は・や・くっ!」

『でも…』

「何?」

『まずは、ランドの中に入ってからじゃないと…』

「何ごちゃごちゃ言ってるの?
 今日は2人で楽しみましょうね、るるさん!」

【そうだね。】 

『3人でね! ねっ!』

「さぁ、行きましょう!」

『なんで…こんな事に…俺は絶対悪くない!』

|

« 更新 | トップページ | 切り取られた手帳-ep0(ゼロ) »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/102753/41288644

この記事へのトラックバック一覧です: 切り取られた手帳Ⅲ:

« 更新 | トップページ | 切り取られた手帳-ep0(ゼロ) »