見えない敵Ⅵ
♪ピンポ~ン♪
「おはようございます。一ノ瀬探偵事務所のMAKIです。」
【お待ちしていました。 どうぞ、ZINさんMAKIさん。】
「おジャマします。
あっ、どうも旦那さんですね!
初めまして・・・ じゃないか・・・。」
《どこかでお会いした事ありましたか?》
【浮気の調査をお願いしたのも、この方達なの。】
「そうなんです。」
《あぁ~!
あの時はまったく気付きませんでしたよ!
まさか自分が探偵さんに尾行されるとは
思っていませんでしたから。
さすが探偵ですね!》
「バレたら仕事になりませんから!」
『・・・・・。』
「どうもお久しぶりです。
先日はありがとうございました。」
[お力になれましたか?]
「はい、とても!
ZIN! こちらの方が奥さんのお友達で”保坂さん”。
元浮気相手の情報を聞き込みに行った・・・」
《”元”ですからね。念の為!》
『初めまして、ZINです。
先日はご協力頂き、ありがとうございました。』
「(どう?
ZINが言うとおりに、奥さん旦那さんお友達を集めたわよ!)」
『(関係者が全員集まったか!これで舞台が整った!)』
「それでは・・・
みなさん、今日はお忙しい中お集まり頂いて
ありがとうございます。
今回、みなさんにお集まり頂いたのは
すでにご存知だと思いますが
奥さんに送られてくる嫌がらせメールの件です。」
【犯人がわかったんですか?】
「それは、これからZINが。」
『まず、今回の調査報告書をお渡ししますね。
早速、報告書の内容をご説明をしていきますが
よろしいですか?』
「奥さん、みなさんに報告書が見える様に・・・」
【はい、わかりました。】
『今日この場にはいませんが、ご依頼者様も怪しんでいた
旦那さんの元浮気相手ですが・・・』
《昔の話ですから・・・》
『足立区のアパートを引き払い、引越ししていました。』
《ホントですか? 怪しいですね!
それで今、どこに住んでいるんですか?》
『それは本人から口止めされているので・・・
すみません。』
[会ったんですか? 恭子に会ったんですか?]
「はい、会ってお話してきましたよ。
奥さんにはとても悪い事をした・・・
謝って済む問題じゃないけど、謝りたい・・・
って、言ってましたよ。」
【何よ、今更・・・ 顔も見たくない!】
『今は会わない方がいい。
もう少し時間が経ってから!と言っておきましたから』
[恭子がいなくなったって聞いて、すごく心配してたんです。
元気でしたか?]
「保坂さんから恭子さんのお話を聞いて、
私達もすごく心配してたんですけど
イメージと違ってめちゃくちゃ明るく元気でしたよ。」
[よかった・・・
でも、何で連絡してくれなかったんだろう。
引越しの事・・・]
【許せない、自分だけ・・・】
『MAKI、早く渡せよ!』
「わかってるわよ!
恭子さんから預かってきた手紙です。
受け取ってあげてください。
こっちが保坂さん宛てで、こっちが奥さん・・・」
【私にも!?】
『恭子さんの気持ち全部、手紙に書いてあると思います。
読んであげてください。』
《ちょっと待ってください。
私は妻から恭子が・・・恭子さんが犯人だと
聞いていたんですけど・・・》
『恭子さんじゃありませんよ!
自分の中で整理出来たんでしょうね。
引越ししたのもその為だそうです。
新しくゼロからスタートしたいと言っていました。』
「恭子さんとお話した事はすべて報告書に書きましたので…
後でゆっくり読んでくださいね。」
【恭子・・・
ちょっと、待って!
じゃあ一体誰が私にメールを送ってるんですか?
犯人は一体誰なんですか?】
『なぜ今日、皆さんにお集まり頂いたと思いますか?』
《・・・まさかっ! この中に犯人がいると!》
【そんな・・・。】
[・・・・・。]
『そうです。犯人はこの中にいる。犯・・・』
「犯人はあなたです!!」
『(それ、オレの台詞だったのに・・・)』
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