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2007年9月14日 (金曜日)

我が人生 決断の時Ⅶ

「ちょっと待ってよ、ZIN」

『お前が歩くの遅ぇ〜んだよ』

「どこ行くの? 車はあっちだよ」

『海。』

   ・
   ・
   ・

「こんなに綺麗な海、始めて見たかも・・・」

『そうか?』

「ほら、あれ見て! 兄妹なのかな?
 お兄ちゃんが泣いてる妹を優しく一生懸命なだめてる。」

『そうだな・・・』

「もうー。何か言ってよ、ZIN。つまんない。」

『MAKI・・・』

「何?」

『お前はいつもそうだな。』

「何が? 男ならはっきり言いなさいよ」

『お前は人に弱みを見せない。
 泣きたい時は、おもいっきり泣けばいいじゃん。
 こんな時、カッコつけんな!
 決めたんだろ、自分で!』

「ごめん・・・
 ・・・・・。
 ・・・・・。
 ちょっとだけ・・・ いいかな・・・」

『頑張ったな、MAKI』

「ZIN・・・ ごめんね。
 たくさん迷惑かけた・・・」

『あぁ、迷惑かけられたよ』

「早く忘れたい・・・」

『忘れられるよ』

「わたし・・・ わたし・・・。」

『もう、何も言わなくていい。
 今は、気が済むまで泣けばいい。
 傍にいるから。』

「・・・ありがとう。」

『MAKI・・・』

「・・・・・。」

『もし・・・
 もし、この先の人生で嫁に行く相手が見つからなかったら
 俺がもらってやるよ。』

「やだ。」

『え゛ぇ~~~』

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2007年9月13日 (木曜日)

我が人生 決断の時Ⅵ

[・・・で、何の話だっけ?]

「アナタねぇ・・・」

『(アイツ・・・
 今まで話した事もトイレに流してきたのか?)』

[そうそう!
 MAKI、今何か欲しいものある? 指輪?バッグ?]

「あのねぇ…私はあな…『お前よ~、いい加減にしろよ!』」

[ビックリしたぁ~。
 喰い気味で会話に入ってきたけど
 え~と・・・ どちら様?]

「ZIN、待って!」

『MAKIは黙ってろ!
 お前さぁ~、男だから浮気をしてもいいなんて
 自分勝手すぎるだろっ!
 男だから女だからとか関係ない。
 誰だって、信じてる相手に浮気されたら
 傷つかないワケないだろう。
 今回だけじゃない!
 何度もお前に裏切られて、何度も許して・・・
 そんなお前と別れる気持ちを固めて
 ココまで来たんだぞ!
 何の話だっけ?じゃねぇ~んだよ!』

「ZIN・・・。」

[・・・・・。]

『ん!? 
(ヤベぇ~、何言ってるんだ俺は・・・
 知らない人って事になってたんだ・・・)
 え~と・・・
 MAKIさんとおっしゃいましたよね・・・
 あとは、自分でケリ着けてくださいね!』

「日本語、変だよ」

『では、まったく知らない人の俺は
 車に戻りますので・・・』

「待って、ZIN!」

[MA・・・ MAKIの知り合い?]

「そうだよ!
 アナタには一生掛かってもわからない事だと思う。
 ・・・・・。
 元気でね。」

[MAKI・・・]

「頑張ってね。」

『帰るぞ、MAKI!』

[ちょっ、ちょっと・・・]

「さよなら・・・」




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2007年9月12日 (水曜日)

我が人生 決断の時Ⅴ

『夏はやっぱりコーラでしょ!
 て言うか、1年中飲んでるけど・・・』

【こちらの席でよろしいですか?】

[いいよ。]

『あれっ? MAKIちゃん?
 後ろの席にいる俺に気付いてないのか?』

「アナタとちゃんと話をしたくてココまで来たの…」

[オレは今でもMAKIが好きだよ!]

『(聞いてるわけではない!
 聞こえてしまう、この距離・・・)』

「原因はアナタの浮気なのよ」

[離れて暮らしていれば、そういう事もあるだろう]

「どうせまた”男だからしょうがない”って言うんでしょ!」

[男だからねぇ~]

『(だんだん話の内容が重くなってきましたぁ~)』

「アナタはまったく反省してないし、
 きっとこれからも同じ事を繰り返すと思うの」

[謝ってるじゃないか]

「謝る謝らないの問題じゃないの!
 私はアナタのその考え方を変えてくれない限り
 アナタとの関係を続ける気はないの!」

『(声が大きいよ、MAKIちゃん。
 みんな注目してるよ!)』

[ごめんな、MAKI。
 オレにはMAKIしかいないんだよ。
 オレは今でもMAKIの事が好きなんだよ。]

【お待たせ致しました】

『(チョコレートパフェ!?)』

[ありがとう。こっちに置いて!
 MAKIはアメリカンで良かったよね]

「相変わらずね、アナタは・・・ チョコレートパフェ・・・」

『(何も言わずに出てくるのか・・・さすが旅館の息子)
 すみませ~ん! こっちもチョコレートパフェ、ひとつ!』

「(えっ? この声は・・・!)」

[新鮮なうちに食べよう・・・ うん、美味いなやっぱり!]

「ちょっと・・・ 
 私はアナタと大事な話をしにここまで来たのに
 そんな呑気にほおばって・・・」

[ん? 何か言ったか?]

「いいわよ、もう・・・」

【お待たせ致しました。チョコレートパフェです。】

『待ってましたぁ!』

[ごちそう様! 
 オレ、トイレ行ってくるからちょっと待ってて]

「早っ・・・ トイレって・・・」

『美味いな! このチョコレートパフェ!』

「・・・で、ZIN!
 あんたはココで何してるわけ?」

『ん?』

「あぁ・・・ 口の周りクリームだらけ・・・」

『ココのパフェ美味いよ。 MAKIちゃんも食べる?』

「そんな事より今の話、全部聞いてたの?」

『聞いてはないけど、聞こえてた。』

「何であんたが私の後ろの席に座っているわけ?」

『お前が後ろに座って来たんだろ!』

「はぁ~、どっちでもいいわよ」

『あのさぁ~、言ってもいいか?』

「何?」

『お前、ホントにあの男と別れるつもりあるの?』

「どうしてそんな事聞くのよ」

『いやっ、何となく・・・』

「あんな男はもういいの!
 別れるつもりがあるから
 遥々こんなトコまで来たんじゃない!
 だけど、どうしてアンタまで連れて来ちゃったんだろう…」

『よし! ココは俺に任せろ!』

「任せろ!って、何を?」

『俺が”ガツン”と言ってやる!』

「”ガツン”って言うの?」

『”ガツン”って言う!』

「あっ! 彼が帰ってきた。
 ZINと私は知らない人! わかった?」

『”ガツン”って言わなくていいの?』

「余計な事しないで!」


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2007年9月 6日 (木曜日)

我が人生 決断の時Ⅳ

『おぉ!すげぇ~な、この旅館
 ”カコンッ”ってやつあるよ。』

「”ししおどし”ね・・・」

『おぉ!誰か出てきたぞ!』

「仲居さんね」

【お帰りなさいませ。】

『始めて来たのに”お帰りなさいませ”とは・・・
 誰かと間違えてるのか?』

「この旅館のやり方なんでしょ」

『メイド喫茶と同じ?』

「違う! ・・・けど、同じかも」

『MAKI・・・。 緊張してるのか?』

「してない!」

【お客様、お荷物は・・・?】

『えっ? あ・・・ 俺達、客じゃないんです。』

【はい?】

『あの~、ここの息子さんとお話したいんですけど・・・』

【・・・?】

『おい、MAKI!
 ここのバカ息子の名前は何て言うんだ?』

「バカって・・・ 聞こえるでしょ・・・
 もういいよ、ZIN。 あとは自分で話すから」

『そうか・・・
 わかった。 俺はロビーのトコでお茶飲んでるから。
 お茶って言ってもホントにお茶じゃないけど』

「わかった。」

『・・・・・。
 終わったら、声掛けて。』

「うん。」

『がんばれよ。』

   ・
   ・
   ・
【ご注文がお決まりになりましたら、お声を・・・】

『決まってるから!
 え~と・・・コーラと焼きそば!』

【申し訳ございません。焼きそばはご用意出来ないのですが・・・】

『焼きそば無いの? じゃあ、どうしようかな・・・
 上海風かた焼きそば!』

【かた焼きそばもちょっと・・・】

『上海風でもダメか・・・』

【申し訳ございません。】

『四川風・・・』

【ございません!】

『じゃあ、コーラだけで・・・』

【コーラでございますね。 少々お待ちください。】

『この老舗旅館は何とも言えない息苦しい雰囲気だ・・・
 焼きそばも食わせてくれないなんて・・・
 早く帰ってきて、MAKIちゃん・・・』

   ・
   ・
   ・

【お待たせしました。コーラです。】

『ありがとう。 あの~』

【はい?なにか?】

『やきそ・・・』

【ございません!】

『ですよね・・・』

   

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