我が人生 決断の時Ⅲ
『潮の香り・・・ 砂浜・・・ おい、MAKI 海だぞぉ~!
アレやろうぜ、アレッ!』
「アレって何よ!」
『”波打ち際で追いかけっこ”に決まってるだろっ!』
「いつの時代の青春ドラマよ・・・」
『バカだな・・・
恋する男女は必ずコレをしなくちゃいけないんだぞ』
「いつから私達は恋人同士に?」
『恋人じゃないけど、恋人のフリしてくれればいいから!』
「アンタねぇ~、 何しに来たの?
遊びに来た? 冷やかしに来た?」
『どちらでも無いぞ! MAKIを応援しに来た!』
「応援なんか頼んでないわよ」
『まぁ~そう言うなよ。
はるばる静岡まで来たんだから!
ETC付けてればよかったよ』
「勝手に付いて来て、何言ってるの?」
『ここまで車で連れてきたの誰だと思ってるの?
少しくらい感謝してもね、MAKIちゃん!
・・・で、対象者はどこに?』
「対象者じゃないんですけど・・・
あそこに旅館があるでしょ、わかる?」
『もしかして、あの・・・
パッっと見ただけで、創業数十年というのがわかる
老舗っぽい旅館の事かな?』
「そう。彼はあそこの1人息子なの」
『マジで! あそこの1人息子なの!!
MAKI・・・俺、手ぶらで来ちゃったんだけど
東京銘菓ひよ子とか草加せんべいとか
買ってこなくて良かったのか?』
「ひよ子は福岡銘菓じゃなかったっけ?
まぁ、そんなのどうでもいいけど!
ただ少し話をしに来ただけなんだから
そんな物はいらないわよ」
『俺・・・スーツで来ればよかった・・・
よりによってジーパンにアロハシャツだ・・・』
「アンタは全然関係ないでしょ!
話するのは私だけ。
ZINは旅館のロビーでお茶飲んでればいいから!」
『えっ!? お茶飲んでなくちゃダメ?
砂浜でエア追いかけっこしてちゃ・・・』
「何?エア追いかけっこって??」
『エアギターみたいなものかな?
1人で追いかけっこ!』
「好きなだけどうぞ・・・」
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